感謝の気持ちを言葉にする
教室に通って来る小学生たちに、毎週必ずしている質問があります。
息せききって走ってくる子もいるので、気持ちを落ち着かせるため、これまでは雑談から入っていたのですが、この時間をもう少し有意義に使えないかと考えた結果、以下の二つの質問をすることにしました。
一つは「感謝の言葉を具体的に誰かに伝えたかい?」
というもの。
もう一つは「やりたい事を先延ばししてやらなければいけない事をやった話を聞かせて」
というものです。
「文句」の反対語はな〜んだ?
という質問から、自分の発する言葉の中で「文句」の比率と「感謝」の比率を考えてもらい、「感謝の言葉」を増やして行こうという試みです。
自分に文句を言ってくる人と、感謝を伝えてくる人と、どちらと仲良くしたいかを考えてもらっています。
二つ目は、ゲームなど「やりたい事」を先にやった時、「やらなければいけない事」をやる時間が無くならなかったかを振り返ってもらっています。
「やりたい事」から始めた時には、やりたいことだけやって1日が終わってしまう経験をしている子が多く、「やらなければいけない事」からやった子は、やりたい事も両方出来ている経験を思い出してもらっています。
この二つの問いを繰り返す事で、
「文句」を言うのは人が自分の思う通りに動かないという甘えを克服することにつながり、人は変えられないのだから自分の出来る事をやって行こうという自責で生きる姿勢に繋がっていっている様に思います。
作文は、その人が「自責」で生きてきたのか「他責」で生きてきたのかが滲み出るので、入試や入社試験に取り入れられているのです。
「感謝」を自分から伝える経験を積み重ねる事で、子供に自責で生きることの大切さを身に付けてもらえたらと願っています。