書き写し?

「読むこと」「書くこと」の基礎力を高める小学生年代で、強力な武器になるのが「書き写し」です。

写しているだけで力が付くの?と疑問に思う方もいらしゃるかもしれませんね。そんな方は、ぜひ一度ご自分でも新聞の1面最下段のコラムを書き写してみてください。黙読しただけでは気付かない、文章の展開や文体といったものに気付かれると思います。

小学生なら尚更です。まだ自分の文体も確立する前ですから、どんどん書き写してみると良いでしょう。

ただし、書き写すのは結構面倒な作業になります。子供は抵抗を示すかもしれませんが、書かせてみて「感情を表す表現」に線を引かせるとか、「最も伝えたいこと」を選び出すなどのワークと組み合わせるとうまくいきます。

場合によっては、黙読させて「筆者が最も伝えたいことはなんだろう?」と問いを投げかけ、即答できないところを見計らって、書き写してごらん!といって写させてみると、写し終わった後に「伝えたいこと」にさっと線を引くことができる自分に驚くことになるでしょう。

こうして、書き写すことの威力を実感させていくと、すすんでやってくれるようになります。「分かった経験」や「力がついた実感」ほど、やる気にさせてくれる体験はありませんから。