Today you Tomorrow me

新聞記事を読ませて、そのキーワードを使って作文を書いてもらうという課題を出しました(小学生向けです)。

そのキーワードとは「トゥディ ユー、トゥモロー ミー」。

財布を落としてしまった記者が、
「日本だったら交番に届いてるかもしれないけど、アメリカだから無理だろうなぁ」
と不安になりながらカード会社に電話を入れたら、
「落とし物として届出が出てますよ!」
と告げられ、驚くという話。

財布に入れていた50ドル札を、届けてくれた人に渡そうとして言われたのが上記の言葉だそう。

もともとは、高速道路で立ち往生していた車を手助けしてくれたメキシコからの出稼ぎ労働者に、感謝を伝えるためにお金を渡そうとしたらたどたどしい英語で
「トゥディ ユー、トゥモロー ミー」
と言われ辞退されたとのこと。その逸話とともに全米に広がったワードだそうです。
映画「ペイ フォワード」を思い出させる粋な話でした。

記事の中にはちゃんとヒントがあります。
「情けは人のためならず」と書いてあるし、
「次は自分の番だ」と結ばれています。

つまり、人に親切にするのは人の為ばかりではなく、めぐりめぐって自分にも報いがあるよ!という体験を披露してください!という設問になります。

「親切にすることはかえってその人のためにならない」
という誤用をせずに、自分の体験を引っ張り出して、次は自分が人の役に立つのだという決意を示せるかどうかがポイントとなります。

小学生には難易度が高いかもしれないけれど、こうした課題文の意図を正確に読み取って、自分の体験に敷衍する力があるかどうかをみるのが最近の入試の出題傾向です。